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イ・ケ・ナ・イ・コ・ト

最近の要注目人物は「ヴィトゲンシュタイン」。
ちひろです。こんばんは。

今は入門書段階ですが、
こっちを読むより先に『論理哲学論考』読んだほうが理解できるんじゃないの?
なんて思いながら、日々、彼の思考形跡に少しでも近づこうと脳みそ働かせています。
早く論考読みたい!端々に引用されている本文が私の脊髄から脳みそまでを直撃してる!
(そんだけ感銘受けてます)


さて、そんな昨晩。
いつものように布団に入り、いつものように蛍光灯を落とし白熱灯に切り替え、
いつもの読書モードへ。

でも、いつもと違ってちょっと堕落した気持ちになったから、
私的に性的な気分を盛り上げてくれるスローテンポのR&Bをかける。
気分をソコに落とし込んで、
本に手を伸ばす。

開いた本は、論理哲学の本。


本の中では、無限を捉えることについてが論証されている。

「無限は、我々の想像を超えたところにあって、
我々は可算できる範囲内での無限しか捉えられなくって、
少しずつ、この無限を広げていくしかないんだ。」

そんな、途方もないことの論証が繰り広げられていた。

一方で音楽で高まって、すっかり蕩けた気分の私は、
体の中の欲望というものに思いをはせた。

なんて、ちっぽけなんだろう。



無限は、我々の知りえない先の先まで広がっていて、
我々が望んでも望んでもその先まである。

しかし、人間の欲望というものはなんと小さいことなのか。
一度湧き上がったものは、いつしか満たされれば消える、空しさが起こる、
その後、さらに強い欲望が沸きあがろうとも、
とにかく、湧き上がった後には、必ず一度無に還る。
小噴火の繰り返しのようなもんだ。

その上、人間は死んでしまうのだ。

我々がいかに小さきものなのか、
哲学を通して、自らの欲望を通して、知ってしまった。


でも、よく考えたら、
旧約のコヘレトの言葉でも、新約黙示録でも、
無限と、人間の小ささ(欲望)については語られていたのだよね。
源氏物語でも、欲望の果てに最終的に解脱する先は、御仏だったわけだし。



途方もない無限の時間の中で、
ほんの一瞬、人間が現われて、ちょっと欲望の光を燃やして、
次の命に、欲望の光をつなぐ、そして無限の中にまた還る。

そんな儚い一瞬の映像を、
暖かい布団の中、イヤホンから零れるリズムと目の前で踊る文字で見せられた、
寒い冬の一夜でした。


背徳感で今も、ドキドキする。
by chihiro_1984_20xx | 2006-02-06 22:27 | 詩・言葉